引っ越し前夜の空き箱が転がる部屋で、5年間の熱が一晩で爆発する。根尾あかりの指先が彼のシャツのボタンを解くたび、ため息と共に吐息が漏れる。普段は使わない「もう安全日じゃないよ」という嘘も、今宵だけは許される魔が差す瞬間だ。長い同棲で覚え尽くした敏感帯を、わざとらしく避けながら舐める舌遣いが残酷なほどに興奮を煽る。知り尽くした身体なのに、別れを前にした焦りが全ての愛撫を熱く変質させていく。
マットレス直置きの床で絡み合う四肢が、絨毯に汗の跡を描く。酔いを口実に深まるキスは、唾液が糸を引くほど濃厚で、喉の奥まで舌をねじ込まれるたびに腰が浮く。かつては恥ずかしがってた騎乗位で自らを貫かせながら、「最後だから」とこぼす言葉がまた背徳を加速させる。慣れ切ったはずのマ○コが、別れの現実で若い頃のように締まり直す。感覚が研ぎ澄まされすぎて、結合部のぬるつきが痛いほど伝わってくる。
「中出しして…」と囁かれた瞬間、理性の糸が切れる。白濁が子宮の奥に注がれる熱を、根尾があまりに生々しい表情で味わっている。長年共にしたからこその、堕ちるときの共犯意識。妊娠のリスクすら最後の絆に変えて貪る姿に、観ている側の股間も熱を持ってしまう。互いの身体を使い尽くすように何度も求め合い、明け方近くまで部屋中が汗と愛液の匂いで満たされる。
夜明けの光が差し込んでも、まだ触れ合う指先が切ない。5年間の生活道具は全て段ボールに詰められ、ただ肌の記憶だけが剥き出しのまま残る。引き裂かれるような別れの予感が、最後のセックスをここまで深く濃厚なものにしたのだろう。観終わった後も、しばらくは汗に濡れたシーツの感触が皮膚に残り続ける。日常の終わりが、これほどまでに官能的だとは思わなかった──根尾の震えるまつ毛に朝露が光るカットが、余韻をさらに深く突き刺す。